外観

 

北東外観

 

玄関ホール

 

 

階段

 

玄関見返し

 

階段室見上げ

 

階段室見下ろし

 

スキップフロア

 

2階内部全景

 

ダイニング

 

ダイニングよりリビング

 

階段室を見下げる

 

キッチン

 

 

洗面所

 

外観夕景

 

1900プロジェクトは、昨今の建築費が高騰している時に総工費1900万円程度で家族が普通に住める住宅を造れるか。というプロジェクトに挑んだ建物です。このプロジェクトを実現させるために、この建物はお施主さん自らが発注者となり、各職人さんと直接契約する分離発注という方法をとりました。そして設計事務所が設計・監理・施工までを行いました。

建物は岐阜市のかつては長良川や伊自良川等、大小の川が流れる輪中地域の住宅街に建っています。超ローコストのため、設計からいかにローコストにできるかを考えました。建物の形をなるべくシンプルにし、係る職人さんの数をへらし、建物のぜい肉となるような無駄な部分を削る事に注力しました。計画は2275×2275のグリッドを9個配置し、2段重ね、真ん中を階段室とする単純な構成としました。お施主さんの内部空間が単調にならないようにという要望により2階の階高を400㎜変えた建物としました。スキップフロアによりいろいろな天井高や床高の中に様々な見え方が生まれシンプルの中にも単調にならない空間が出来ました。

家の中心にはシマトネリコが鎮座しトップライトからの光を受けます。生活の中心に植物を配置する事によって、常に自然を感じより一層豊かな生活を送ることのできる家になっていく事を願っています。工業デザイナーでもあるお施主さんの審美眼にもかなった建物になったのではと思っています。

最後に吉村順三氏の言葉を記しておきます。「人間の家に必要な最低限のものとしては、台所(水と火)と、便所、それに、私は一鉢の植物だと思う」

 

 

掲載誌:建築ジャーナル

 

1900プロジェクト(スキップフロアを持つ正方形住宅)

所在地 岐阜県岐阜市

構造 木造2階建

主要用途 一戸建ての住宅

敷地面積 138.86㎡(41.9坪)

延べ床面積 89.88㎡(27.1坪)

1階床面積 46.58㎡(14.1坪)

2階床面積 43.30㎡(13.1坪)

建築面積 46.58㎡(14.1坪)